こんにちは。家電FAQ、運営者の「R」です。
窓用エアコンを冷房だけでなく暖房にも使いたいと考えたとき、いちばん気になるのが冷暖房にかかる電気代ですよね。壁掛けエアコンより高いと聞くけれど、実際は1時間でいくら、1か月でいくらなのか、冷房と暖房でどれくらい差があるのかは、意外とはっきりした数字が見つからないかもしれません。
私も窓用エアコンの電気代については、メーカーの仕様や比較サイトの試算を何度も見比べて調べてきました。この記事では、消費電力から1時間あたりの電気代、1か月の目安、壁掛けエアコンとの差、そして今日からできる節約のコツまで、数字を使って整理していきます。
結論から言うと、窓用エアコンの冷房と暖房の電気代は、同じ機種ならほぼ同じ水準です。ただし、インバーターがないぶん壁掛けエアコンよりは割高になりやすいので、使い方の工夫で差をかなり縮められますよ。
窓用エアコンの冷暖房にかかる電気代の目安

まずは、窓用エアコンの冷房と暖房にかかる電気代を、消費電力から順番に見ていきましょう。ここでは、冷暖房兼用タイプとして広く売られているコロナのウインドエアコン(CWH-A1823)の公表値をもとに、1時間・1か月の目安を計算します。
冷房時の消費電力と1時間の電気代
窓用エアコンの電気代を知るには、まず消費電力を確認するのが近道です。私が調べた範囲で、冷暖房兼用タイプの代表例であるコロナのCWH-A1823は、冷房時の消費電力が50Hz地域で約620W、60Hz地域で約725Wと公表されています。同じ6畳前後に使える壁掛けエアコンの定格消費電力より、やや大きめの数字です。
電気代は「消費電力(kW)×使用時間×電力量単価」で求められます。電力量単価は、家電業界で目安として使われている1kWhあたり31円(税込)で計算すると分かりやすいです。全国家庭電気製品公正取引協議会のQ&Aでも、この目安単価が示されています(出典:全国家庭電気製品公正取引協議会)。
この単価で計算すると、冷房の1時間あたりの電気代は、50Hz地域(東日本)で約19円、60Hz地域(西日本)で約22円になります。つまり、冷房を1時間つけても20円前後というイメージですね。ここで注意したいのは、これがコンプレッサーがフルで動き続けた場合の最大値に近い数字だということです。実際には部屋が設定温度に近づくとコンプレッサーが止まったり動いたりを繰り返すので、使い方によってはここでの数字より安くなることもあります。
逆に、真夏の西日が入る部屋や、設定温度を極端に下げた使い方だと、ほぼ休みなく動き続けて上限に近い電気代になります。「1時間あたり約20円」はあくまで目安として、自分の部屋の条件で上下すると思っておくとよいですよ。なお、機種によって消費電力は変わるので、購入前には必ず本体ラベルやカタログの数値を確認してください。
東日本は50Hz、西日本は60Hzの電源周波数です。窓用エアコンは周波数によって能力も消費電力も変わるため、自分の地域の数値を見て計算するのがおすすめです。
暖房時の消費電力と1時間の電気代
続いて暖房です。同じCWH-A1823の暖房時消費電力は、50Hz地域で約575W、60Hz地域で約695Wと公表されています。冷房とほぼ同じか、やや小さい数字ですね。暖房能力は50Hz地域で約1.8kW、60Hz地域で約2.2kWなので、消費電力に対して数倍の熱を取り出せる計算になり、電気ヒーターのように消費電力=発熱量という仕組みではないことが分かります。
電気代にすると、暖房の1時間あたりは50Hz地域で約18円、60Hz地域で約22円です。冷房の1時間と比べても、ほとんど変わりません。「暖房は電気代が跳ね上がる」というイメージを持っている方も多いのですが、冷暖房兼用のヒートポンプ式であれば、冷房も暖房も同じくらいの水準に収まります。
ただし、これは公表値である定格での話です。外の気温が低い日は、暖房の能力が落ちやすく、設定温度まで部屋を温めるのに時間がかかります。そのぶん運転が長引けば、結果として電気代は増えていきます。私が調べた限り、窓用エアコンの暖房は「寒冷地のメイン暖房」というより、「穏やかな冬の補助的な暖房」として考えるほうが、期待外れになりにくいと感じています。
冬の効き具合や寒さ対策については、窓用エアコンの冷房と暖房の違いと冷暖房兼用の選び方で詳しくまとめているので、あわせて読んでみてください。
| 季節 | 運転 | 消費電力(50Hz/60Hz) | 1時間の電気代(31円/kWh) |
|---|---|---|---|
| 夏 | 冷房 | 約620W / 約725W | 約19円 / 約22円 |
| 冬 | 暖房 | 約575W / 約695W | 約18円 / 約22円 |
冷暖房兼用タイプの暖房は電気代が高い?
「冷暖房兼用の暖房は、電気代が高くつくのでは」という質問は、とても多いです。結論として、ヒートポンプ式の冷暖房兼用タイプなら、暖房が冷房より極端に高くなることはありません。前の見出しで見たように、消費電力はほぼ同じ水準です。
一方で、窓用エアコンの中には、冷房専用機に電気ヒーターを組み合わせて暖房する、いわゆる「ヒーター式」の商品もあります。電気ヒーターは、消費電力がそのまま発熱量になるため、同じ暖かさを得るのにヒートポンプ式より何倍も電気を使います。購入するときは、「冷暖房兼用」と書かれていても、どちらの方式なのかを確認することが大切です。
見分け方はシンプルで、仕様表の暖房能力と暖房消費電力を比べます。暖房能力が消費電力の2倍、3倍といった数字になっていればヒートポンプ式、能力と消費電力がほぼ同じならヒーター式の可能性が高いです。ヒーター式を選ぶと、暖房のたびに1時間数十円の電気代がかかる場合もあるので、冬に使う前提なら要注意です。
なお、ヒーター式かどうかは、商品ページの説明や取扱説明書にも書かれていることが多いので、迷ったらメーカーや販売店に問い合わせて確認するのが確実です。
また、暖房専用で窓用を探す方は少なく、多くは夏の冷房を主目的にして、冬も使えるタイプを選ぶ流れかなと思います。その場合でも、「冷房専用を買って別にヒーターを足す」と「冷暖房兼用を1台で使う」を比べたとき、年間の電気代と手間は兼用タイプのほうが有利になりやすいです。
冷暖房兼用タイプは、暖房能力が消費電力の何倍あるかを仕様表で確認するのがコツです。数倍あればヒートポンプ式、ほぼ同じならヒーター式の可能性があります。
1か月の電気代はいくらになるか
1時間の電気代が分かったら、次は1か月の目安です。ここでは、1日8時間、30日間、31円/kWhで計算してみます。どの数字も、コンプレッサーが止まらず動き続けた場合の上限に近い目安です。
| 運転 | 地域 | 1日8時間×30日の電力量 | 1か月の電気代 |
|---|---|---|---|
| 冷房 | 50Hz | 約149kWh | 約4,600円 |
| 冷房 | 60Hz | 約174kWh | 約5,400円 |
| 暖房 | 50Hz | 約138kWh | 約4,300円 |
| 暖房 | 60Hz | 約167kWh | 約5,200円 |
このように、連続運転で考えると、1か月あたり約4,300〜5,400円がひとつの上限の目安になります。比較サイトの試算では、6畳の部屋で1日8時間使った場合の窓用エアコンの電気代が月約3,900円前後という例もあり、設定温度や部屋の条件によって、実際はこれより低く収まることも多いです。
電気代がもっとも膨らむのは、猛暑日や厳冬期に長時間つけっぱなしにするパターンです。たとえば、24時間運転になれば、計算上は上の数字の3倍近くになります。「1日中つけているのに月数千円で済むはず」と考えていると、請求書を見て驚くかもしれません。
逆に、在宅時間だけ、寝る前の数時間だけといった使い方なら、月1,000〜2,000円台に収まることもあります。「今月は何時間使ったか」を意識するだけで、電気代の見通しはかなり立てやすくなりますよ。つけっぱなしのケースは別記事で詳しく解説しているので、気になる方はそちらも参考にしてください。
なお、電気代には基本料金や燃料費調整額などもかかるため、ここで示した金額は、あくまで家電の使用分を単純計算した目安です。契約している電力会社のプランによって実際の単価は変わるので、ご自宅の検針票の単価で計算し直すと、より正確な数字が出せます。
壁掛けエアコンとの電気代の違い
窓用エアコンと壁掛けエアコンを比べると、電気代は窓用のほうが高くなりやすい、というのが一般的な見方です。比較サイトの試算でも、6畳の部屋で1日8時間使った場合、窓用が月約3,900円、壁掛けが月約2,800円と、約4割窓用が高い例が紹介されています。
理由として大きいのは、インバーター制御の有無です。壁掛けエアコンの多くは、インバーターでコンプレッサーの回転数を細かく調整して、設定温度に近づくと消費電力を抑えます。一方、窓用エアコンはインバーターを搭載していない機種が主流で、オンとオフを繰り返す運転になりやすいため、同じ部屋を冷やす、温めるのにも電気を多く使います。
ただし、壁掛けエアコンを新たに設置するには、本体代に加えて取り付け工事費や室外機の置き場も必要です。賃貸で工事ができない部屋や、短期間だけ使えればよい場合は、窓用エアコンの初期費用の安さが電気代の差を上回ることもあります。月の差額が約1,000〜1,500円だとすると、取り付け工事費を回収するまでには数年かかる計算です。
もう少し詳しい比較は、窓用エアコンと普通のエアコンの電気代を徹底比較にまとめています。インバーターの有無や機種ごとの違いも含めて整理してあるので、購入前の比較にお役立てください。
電気代だけで見ると壁掛けが有利ですが、工事不要・本体が安い・賃貸でも使えるという窓用エアコンのメリットを含めて、総合的に判断するのがおすすめです。
窓用エアコンで冷暖房の電気代を抑える方法

ここからは、窓用エアコンの冷暖房にかかる電気代を、実際にどう抑えていくかを解説します。難しい工夫は必要ありません。基本の計算と、今日からできる掃除・風の循環・隙間対策を押さえるだけで、体感できるほど差が出ることもありますよ。
電気代の計算式と自宅での出し方
電気代の節約を考えるうえで、まず自分の機種の電気代を自分で計算できるようにしておくと、とても便利です。計算式は「消費電力(W)÷1,000×使用時間(h)×電力量単価(円/kWh)」です。たとえば、消費電力620Wを8時間使い、単価31円なら、0.62×8×31で約154円になります。
消費電力は、本体側面などに貼られている定格銘板か、取扱説明書の仕様表で確認できます。冷房と暖房で数値が分かれている機種が多いので、季節ごとの数値を書き出しておくと分かりやすいです。周波数も表記が分かれているため、お住まいの地域に合わせて読み取ってください。
電力量単価は、契約している電力会社のプランによって異なります。検針票やアプリの電気料金明細に、1kWhあたりの単価が載っていることが多いので、そこで確認するのがもっとも正確です。分からないときは、公取協が目安に使っている31円/kWhで計算しておけば、大きなズレはありません。
さらに精度を上げたい場合は、ワットチェッカーのような消費電力計をコンセントに挟んで測る方法があります。実際の運転では、起動直後に消費電力が大きくなり、安定すると少し下がる動きも見られます。何時間使ったらいくらかかったのかを実測しておくと、「今日は暑いからいつもより使っているな」といった感覚もつかめるようになります。
1時間あたり・1か月あたりの目安を数字で確認したい方は、窓用エアコンの電気代を節約するコツと使い方もあわせて読んでみてください。計算した結果をもとに、どこまで節約できるかのイメージが具体的になりますよ。
フィルター掃除と設定温度で電気代を節約
もっとも手軽で効果が分かりやすい節約が、フィルターの掃除です。フィルターにホコリがたまると、空気の通り道がふさがれて、熱交換の効率が下がります。そのぶん、設定温度に届くまで長くコンプレッサーが動くので、電気代がじわじわ増えます。2週間に1回を目安に、掃除機でホコリを吸い取るか、水洗いして陰干しするのがおすすめです。
設定温度の見直しも、効果の大きい方法です。環境省が推奨する室温の目安は、夏が28℃、冬が20℃です。冷房の設定温度を1℃上げる、暖房の設定温度を1℃下げるだけでも、消費電力は目に見えて変わります。窓用エアコンは、設定が極端だとコンプレッサーが長時間動き続けるので、無理のない範囲で調整してみてください。
もうひとつ大切なのが、こまめな電源のオンオフよりも、帰宅時や起床時にまず風量を強めにして素早く室温を整えることです。部屋が設定温度に届けば、あとは弱めの運転や、コンプレッサーの断続運転で維持できます。つけっぱなしでも消すべきかどうかは、外出時間の長さで判断するのがおすすめです。
冬の暖房では、乾燥を防ぐために湿度も意識したいところです。加湿器やぬれタオルで湿度を50%前後にすると、同じ室温でも暖かく感じやすくなり、設定温度を下げても快適に過ごせます。体感温度が上がるぶん、暖房の電気代を抑えやすくなりますよ。
なお、フィルターの掃除を怠ると、運転音が大きくなったり、風量が弱く感じたりすることもあります。電気代だけでなく、故障のリスクや冷え方・暖まり方にも関わるので、シーズン前と最中の定期的なチェックを習慣にしておくと安心です。
フィルター掃除は2週間に1回を目安に、設定温度は夏28℃・冬20℃を基準にすると、無理なく電気代を抑えられます。
サーキュレーターと隙間対策で効率アップ
窓用エアコンは、窓に取り付ける構造上、部屋の端から風が出るため、部屋の奥まで空気が届きにくい弱点があります。ここで役立つのが、サーキュレーターや扇風機です。エアコンの風を部屋全体に送ってあげると、温度ムラが減り、設定温度を無理に下げなくても快適に過ごせます。
置き方のコツは、エアコンの対角線上に置いて、風を壁や天井に向けて送ることです。冷房のときは冷たい空気が床にたまりやすいので、サーキュレーターを上向きにして空気をかき混ぜます。暖房のときは逆に、暖かい空気が天井にたまりやすいため、床に向けて風を送ると足元まで暖まりやすくなります。
隙間対策も、電気代に直結します。窓用エアコンは、本体と窓枠の間に隙間ができやすく、そこから外の空気が入り込んだり、室内の冷気や暖気が逃げたりします。付属のスポンジや隙間テープでしっかり埋めておくだけで、運転効率は大きく変わります。取り付けた当初はきれいでも、数年たつとスポンジがへたってくるので、毎シーズン確認するのがおすすめです。
さらに、夏は遮光カーテンやすだれで日差しを遮り、冬は厚手のカーテンで窓際の冷気を防ぐと、窓用エアコンの負担がぐっと軽くなります。窓から入る熱の割合は大きいので、本体の運転を工夫するのと同じくらい、窓まわりの断熱を整えることも大切です。
これらの工夫は、1つひとつは小さな差に見えますが、組み合わせると1か月で数百円から1,000円程度の違いにつながることもあります。まずは、サーキュレーターと隙間対策の2つから始めてみてください。
冷房専用と冷暖房兼用はどちらが得?
窓用エアコンを選ぶとき、冷房専用と冷暖房兼用のどちらが得なのかは、使う季節で変わります。夏しか使わないなら、冷房専用のほうが本体価格が安く、設置も手軽です。冬も使いたいなら、冷暖房兼用を1台で使うほうが、別の暖房器具を買い足すより、トータルで安く済む場合が多いです。
たとえば、冷房専用が本体2〜3万円台、冷暖房兼用が4〜6万円台といった価格差がある場合、その差額を冬の暖房に使うかどうかで考えます。冬に電気ヒーターやオイルヒーターなどを買い足し、1日数時間使うと、暖房の電気代はヒートポンプ式より何倍もかかることがあります。毎年の電気代を考えると、数年で差が埋まる計算になりやすいです。
一方で、寒冷地や、外気温が氷点下になる地域では、暖房の能力が落ちやすいので、窓用エアコン1台に頼るのは難しい場合があります。そのときは、メインの暖房器具を別に用意して、窓用エアコンは補助として使うほうが現実的です。
私なら、冬も使う予定があるなら冷暖房兼用、夏だけと決めているなら冷房専用を選びます。使う季節が曖昧なときは、将来の使い方を想像して兼用にしておくほうが、あとから後悔しにくいですよ。選び方の全体像は、先ほど紹介した冷暖房兼用の選び方の記事も参考にしてください。
使い終わった窓用エアコンや、もう使わなくなった機種の処分は、まとめて一括査定で売却できるサービスを使うと、手間が少なくて済みます。買い替えるタイミングで、不要になった窓用エアコンの価値を確認しておくのもひとつの方法です。
窓用エアコンの冷暖房と電気代のまとめ

ここまで、窓用エアコンの冷暖房にかかる電気代を、消費電力から1時間・1か月の目安、壁掛けとの違い、節約のコツまで解説してきました。最後に、大事なポイントを整理します。
冷暖房兼用のヒートポンプ式なら、冷房も暖房も消費電力はほぼ同水準で、1時間あたり約17〜23円が目安です。1日8時間、1か月連続で使った場合は、約4,300〜5,400円がひとつの上限になります。ただし、実際はコンプレッサーが止まる時間もあるため、これより下がることも多いです。
壁掛けエアコンと比べると、インバーターがない窓用エアコンは割高になりやすく、月に1,000円前後の差が出ることもあります。それでも、工事不要で賃貸でも使いやすい点は大きなメリットです。電気代と初期費用の両方を考えて選んでみてください。
節約のポイントは、フィルターの掃除、設定温度の見直し、サーキュレーターの併用、隙間対策の4つです。どれも手間がかからず、今日から始められます。まずは自分の機種の消費電力を確認して、電気代の計算をしてみてくださいね。
私自身、窓用エアコンの冷暖房と電気代は、数字をつかんでおくだけで安心感がぜんぜん違うと感じています。この記事が、あなたの機種選びや使い方の見直しに役立てばうれしいです。
この記事は私の知見・経験則と一般的な情報をもとに作成しました。コロナなどのメーカーの窓用エアコンは、機種によって消費電力や操作方法、仕様が異なります。正確な情報はお使いの機種の取扱説明書、またはメーカー公式サイトにてご確認ください。電気代の金額は目安単価31円/kWhでの試算であり、実際の料金は契約プランで変わります。最終的な判断は専門家にご相談ください。