こんにちは。家電FAQ、運営者の「R」です。
「ダイキンのエアコンに給気換気という機能があるけど、普通の換気と何が違うの?」「リモコンでどう設定すればいいの?」という疑問、よくいただきます。給気換気という言葉自体、あまり聞き慣れないですよね。私も最初はその仕組みがピンとこなかったので、気持ちはよくわかります。
ダイキンのエアコン、特にうるさらXシリーズには、外の空気を室内に取り込む「給気換気」と、室内の空気を外に排出する「排気換気」の2種類の換気機能が搭載されています。この記事では、給気換気の仕組みや使い方、設定方法から電気代への影響まで、私が調べてきた情報をもとに詳しく解説していきます。
ダイキンエアコンの給気換気とはどんな機能か

給気換気という言葉は聞きなれないかもしれませんが、仕組みを理解すると「なるほど」と思っていただけるはずです。このセクションでは、給気換気の仕組みから、排気換気との違い、CO2や花粉への効果まで、順を追って解説していきます。
うるさらXで実現する給気換気の仕組み
ダイキンのうるさらXシリーズが搭載している給気換気は、室外機から専用の換気ホースを通じて屋外の新鮮な空気を吸い込み、室内機を経由して室内に供給するという仕組みです。
通常のエアコンは、室内の空気を循環させているだけです。冷媒ガスを使って熱を室外に排出したり、室外から取り込んだりしますが、空気そのものは室内と室外で入れ替わっていません。これが「換気はできない」と言われる理由です。
一方、うるさらXの給気換気は、室外機に「換気ユニット」が内蔵されており、屋外の空気を直接吸い込む経路を持っています。取り込まれた外気は室内機の熱交換器を通り、冷暖房で温度調整された状態で室内に放出されます。つまり、冷房しながら換気する・暖房しながら換気することが同時にできるわけです。
給気風量は機種によって異なりますが、14畳クラス(4.0kW)モデルで最大約35m³/h程度の給気量を確認しています。これは1時間あたりに部屋の空気をある程度入れ替えられる量で、リビングや寝室での使用に十分な数値です。
給気換気機能は「うるるとさらら」の愛称で知られるRシリーズやRXシリーズに搭載されています。一般的なSシリーズや廉価モデルには搭載されていないため、購入時にスペック表で確認することをおすすめします。
また、加湿機能との関係も興味深いポイントです。うるさらXは「うるる加湿」という無給水加湿機能を持っており、この仕組みがもともと外気を取り込む経路を必要としていました。給気換気はその経路を活かして開発された機能でもあります。加湿と換気が同じ外気取り込みの仕組みを共有しているというのは、なかなか合理的な設計だと思います。
なお、ダイキン公式も「定期的な窓開け換気と合わせてご利用ください」と案内しており、この機能だけで建築基準法が定める必要換気量をすべてまかなうものではないとしています。あくまでも補助的な換気機能として位置づけるのが正確な理解です。
排気換気との違いと使い分け
うるさらXには給気換気のほかに「排気換気」も搭載されています。名前が似ているため混乱しやすいのですが、空気の流れが真逆です。
給気換気:外の新鮮な空気を室内に取り込む(外→室内)
排気換気:室内のこもった空気を外に排出する(室内→外)
排気換気は2021年発売のモデルから追加された機能で、夏の帰宅直後のような「部屋が外より暑い」状況で特に効果を発揮します。締め切った部屋に熱気がこもっている場合、冷房と同時に排気換気を行うことで、こもった熱い空気を直接外に出しながら冷房効率を上げることができます。
私がこの2つの使い分けで重要だと考えているのは次の点です。
| 換気タイプ | 空気の流れ | 適した場面 |
|---|---|---|
| 給気換気 | 外→室内 | 日常的な空気清浄・CO2濃度の低下・花粉シーズンの換気 |
| 排気換気 | 室内→外 | 帰宅直後の熱気排出・調理後のにおい除去・就寝前の寝室換気 |
日常的に使うなら給気換気が基本です。在室中にCO2濃度が上がってきたとき、花粉を室内に持ち込まずに外気を取り込みたいとき、24時間換気として常時動かしておきたいときなどに向いています。
一方で排気換気は、夏の帰宅時や就寝前など「今すぐ古い空気を追い出したい」場面に効果的です。どちらの換気が動いているかは、リモコンの画面や運転ランプで確認できます。
給気風量とCO2濃度への影響
換気の効果を語るうえで、CO2濃度は重要な指標です。室内のCO2濃度が高くなると、眠気・集中力の低下・頭痛といった症状が出やすくなります。一般的に快適とされる室内CO2濃度は1000ppm以下で、2人以上が長時間いる密閉空間では短時間で上昇します。
ダイキンのうるさらXが給気換気で取り込む風量は、機種・設定によって「弱」「中」「強」「自動」から選べます。「強」に設定した場合、14畳クラスで最大35m³/h程度の給気量があり、これは6畳程度の寝室であれば1時間あたり1〜2回程度の換気回数に相当します。
ただし、給気風量が大きいほど換気の音も大きくなります。「強」運転では通常運転より約2dB程度音が大きくなるとされており、就寝中は「弱」か「自動」で使うほうが気になりにくいかなと思います。
CO2モニターをお持ちの方は、給気換気オン・オフで室内CO2濃度がどう変化するか試してみると効果を実感しやすいです。特に在宅勤務中の書斎や、就寝中の寝室では効果がわかりやすいです。
換気量と騒音のバランスを考えると、「自動」設定にしておくのが現実的なおすすめです。エアコンの運転状況に合わせて自動的に換気量を調整してくれるため、冷暖房の効率と換気のバランスを機械が判断してくれます。特に意識せずとも常時換気が機能する点が、「自動」モードの最大のメリットです。
また、給気換気は冷暖房を切った状態でも「換気のみ運転」ができます。春や秋の過ごしやすい季節でも、窓を開けたくない日(外が騒がしい・花粉が多いなど)にエアコンの換気機能だけを使うという選択肢があります。
花粉・PM2.5を抑えながら換気する効果
給気換気の大きなメリットの一つが、花粉やPM2.5を室内に持ち込みにくい状態で換気できる点です。窓を開けて換気する場合、外気中の花粉や微粒子がそのまま室内に入ってきます。花粉症の方にとっては、換気したいけど窓を開けたくないというジレンマがあるはずです。
うるさらXの給気換気では、取り込む外気が室内機のフィルターを通過します。ダイキンのエアコンには「集塵フィルター」や「抗ウイルスフィルター」が装着できるものがあり、これらのフィルターが花粉やPM2.5の侵入を抑えることができます。
ただし、ここは正直に書いておきます。給気換気で取り込まれた外気がフィルターを100%通過するかどうか、そしてフィルターの捕集効率がどの程度かは機種や使用するフィルターによって異なります。完全に花粉をシャットアウトするというものではなく、「窓開け換気よりは花粉の侵入を抑えられる」と理解するのが適切です。
抗ウイルスフィルターの使い方については、ダイキンエアコンの抗ウイルスフィルターの向きと取り付け方に詳しくまとめていますので、あわせて参考にしてください。
花粉シーズンの使い方として私がおすすめするのは、給気換気を「弱〜中」で常時動かしておく方法です。室内を若干陽圧(外より少し高い気圧)に保つことで、隙間から花粉が入ってきにくい状態を作れます。これは病院などでも使われる「陽圧換気」の考え方と同じです。
給気換気で室内が陽圧になると、ドアや窓の隙間から空気が外に向かって流れます。この気流が花粉の侵入を物理的に防ぐ効果があります。ただし、気密性の低い住宅では効果が薄れる場合があります。
24時間換気とエアコン連動換気の選び方
ダイキンの給気換気には、大きく分けて2つの運転モードがあります。「エアコン連動換気」と「24時間換気」です。どちらを選ぶかで、換気の使い方が大きく変わります。
エアコン連動換気は、エアコンの冷暖房運転中にのみ換気が動くモードです。エアコンを止めると換気も止まります。「冷房・暖房を使っているときだけ換気したい」「換気音を最小限にしたい」という場合に向いています。
24時間換気は、エアコンの冷暖房運転に関係なく、常時換気を継続するモードです。エアコンを止めていても換気だけが動き続けます。「常に新鮮な空気を取り込んでおきたい」「就寝中も換気を続けたい」という場合に適しています。
私がおすすめするのは、基本的には24時間換気モードです。理由は、CO2濃度や室内空気質の改善は継続的な換気によってこそ効果が出るからです。冷暖房と連動しているだけでは、エアコンを使わない季節や時間帯に換気が止まってしまいます。
ただし、24時間換気にすると当然ながら電気代は多少増えます。このバランスを考えた場合、1日中在宅しているご家庭や、小さなお子さんや高齢者がいて空気質を重視したいご家庭には24時間換気、外出が多く帰宅時のみエアコンを使うケースではエアコン連動換気が現実的な選択になります。
初期設定はどちらのモードも「オフ」になっています。購入後にリモコンで設定するまで給気換気機能は動きません。せっかく換気機能付きエアコンを選んだのに使えていないケースは意外と多いので、設置後すぐに設定することをおすすめします。
ダイキンエアコンの給気換気の設定方法と活用法

給気換気の仕組みを理解したところで、次は実際の使い方です。リモコンでの設定方法から、電気代・デメリットの注意点まで、実際に使うにあたって知っておきたい情報をまとめました。
リモコンでの換気設定手順
ダイキンうるさらXの給気換気は、付属のリモコン(BRC7系)から設定します。スマートフォンのDAIKIN MELAIRアプリからも設定できますが、まずはリモコンでの手順を確認します。
基本的な設定手順は以下の通りです。
給気換気を設定する手順
1. リモコンの「メニュー」ボタンを押す
2. 上下ボタンで「換気設定」を選び、右ボタンで決定
3. 「換気モード」を選択(エアコン連動換気 or 24時間換気)
4. 「換気量」を選択(弱・中・強・自動)
5. 「確定」または「戻る」で設定完了
リモコンの種類によって若干操作が異なる場合があります。リモコンに「換気」ボタンが独立して設置されているタイプもあり、その場合はボタンを押すごとに「弱→中→強→切」と切り替わります。お使いのリモコンがどのタイプかは型番で取扱説明書を確認してください(ダイキン公式サイトで型番から取扱説明書をダウンロードできます)。
給気換気の設定は本体のリセットを行うと初期化(オフ)に戻る場合があります。停電や電源プラグの抜き差しをした後は、換気設定が継続されているか確認することをおすすめします。
換気が動いているかどうかは、室内機の運転表示やリモコンの画面で確認できます。リモコン画面に「換気」や換気マークが表示されていれば、給気換気が動作中です。表示がなければ設定が反映されていない可能性があるため、再度メニューから確認してください。
なお、ダイキンエアコンのその他の機能設定や強制運転については、ダイキンエアコンの強制冷房の仕方【手順と注意点解説】もあわせて参考にしていただけます。
換気量の調整と最適な風量設定
換気量の設定は「弱・中・強・自動」の4段階が基本ですが、エアコン本体の風量設定と連動する場合があります。換気量を「自動」にすると、エアコンの運転風量に合わせて換気量も自動調整されます。
各設定の特徴をまとめます。
弱:換気音が最も静か。就寝中や静かな環境での使用に適している。換気効果は控えめだが、24時間継続使用に向いている。
中:換気音と換気効果のバランスが良い。日常的な在宅時の使用に最も汎用性が高い設定。
強:最大の換気効果が得られる。ただし換気音が大きくなるため、来客時や会議中など音が気になる場面では不向き。
自動:エアコンの運転状態に合わせて換気量を自動調整。特にこだわりがなければ最初はこれを選ぶのが無難。
私のおすすめは、普段は「自動」にしておき、花粉シーズンや換気を積極的に行いたい時期だけ「中〜強」に上げるという使い方です。自動設定はエアコンが弱運転のときに換気量も自動的に下がるため、就寝中など静かにしたいときでも騒音が気になりにくくなります。
冷房・暖房と給気換気を同時に使う場面
給気換気の最大のメリットは、冷暖房の快適さを損なわずに換気できる点です。窓を開けて換気すると夏は熱気が入り、冬は冷気が入ります。しかし給気換気であれば、取り込んだ外気をエアコンの熱交換器で適温にしてから供給するため、室温への影響が小さく抑えられます。
冷房と給気換気を同時に使うのに特に向いている場面は以下の通りです。
・在宅勤務中のリビングや書斎(CO2濃度の上昇を防ぐ)
・就寝中の寝室(睡眠の質の維持)
・人が集まるリビングでの使用(密閉空間のリスク低減)
・花粉シーズンの日常使用(窓を開けずに換気)
暖房と給気換気の組み合わせは、冬場に特に効果を感じやすいです。暖房で室内を暖めた状態で窓を開けると、一気に室温が下がります。うるさらXの給気換気なら、外気が多少寒くても熱交換器を通じて暖めてから室内に入るため、室温の急激な低下を防げます。
なお、冷暖房の効率という観点から言えば、給気換気を使うことで若干の負荷増加はあります。完全に密閉された状態で冷暖房するより、外気を取り込む分だけエアコンは余分に働く必要があります。ただし、その影響は後ほど電気代のセクションで解説する通り、それほど大きくはありません。
エアコンの冷え自体が悪い場合は、給気換気の問題ではなく別の原因が考えられます。ダイキンエアコンの冷えが悪い原因と対処法も参考にしてください。
給気換気使用時の電気代と節電のコツ
給気換気を使うと電気代が増えるのでは?という疑問はよくあります。結論から言うと、増えはしますが、それほど大きな額ではありません。
調べた情報によると、換気機能(連続換気運転)の消費電力は最大で1時間あたり数円程度とされています。24時間換気で毎日動かしたとしても、月間の電気代増加は数百円以内に収まるケースが多いです。ただし、暖房時に外気を取り込んで暖める負荷が増えるため、冬場は夏場より若干電気代への影響が出やすい傾向があります。
節電のコツとしては以下が挙げられます。
換気量を「弱」か「自動」にする:換気風量が大きいほど消費電力も増えます。自動設定で必要最低限の換気量にするのが効率的です。
外気温が室温に近い時間帯を活用する:換気による室温への影響が少ない春秋の過ごしやすい時期は、冷暖房なしの換気のみ運転で十分な場合があります。
エアコン連動換気を使う:24時間換気よりエアコン連動換気にすれば、エアコンが動いている時間だけ換気するため、不在時の無駄な換気消費を抑えられます。
換気機能の電気代を正確に把握したい場合は、スマートプラグ(電力モニター付き)を使って実測する方法が一番確実です。エアコンの電力消費をリアルタイムで見ながら、換気オン・オフで差がどれくらいあるか確認できます。
給気換気のデメリットと注意点
給気換気にはメリットが多い一方で、正直にデメリットも伝えておく必要があります。
1. 換気音がする
給気換気を動かすと、室外機の換気ユニットの動作音と室内機からの気流音が加わります。特に「強」設定では通常運転より約2dB程度大きくなります。静かな環境を好む方や、音に敏感な方は注意が必要です。就寝中は「弱」か「自動」にすることをおすすめします。
2. 室外機の設置条件が制限される
給気換気付きのうるさらXは、室外機に換気ホースを接続する必要があります。室外機の周辺に換気ホースの出口スペースが必要で、設置環境によっては取り付けできない場合があります。購入前に設置業者に確認が必要です。
3. 換気量が限られる
前述の通り、給気換気機能だけで建築基準法が定める必要換気量を完全にまかなうわけではありません。法律上要求される換気は既存の24時間換気設備(メカニカル換気)が担っており、うるさらXの換気はあくまでも補助的な位置づけです。
4. 機種が限られる・コストが高い
給気換気機能はダイキンのRシリーズ(うるさらX)に搭載されており、廉価モデルにはありません。機能付きモデルは標準的なエアコンより価格が高く、導入コストがかかります。
外気の質が悪い地域(近くに工場・幹線道路がある、排気ガスが多いなど)での給気換気の使用は、かえって室内空気質を悪化させる可能性があります。お住まいの周辺環境を考慮したうえで使用可否を判断してください。
これらのデメリットを踏まえたうえで、私自身の判断を申し上げると、給気換気機能は「在宅時間が長い」「空気質を重視する」「花粉症など外気に敏感な家族がいる」という条件が揃う家庭では十分な価値があると考えています。デメリットはあるものの、窓を開けずに換気できるという利便性は実用的です。
詳しい換気機能の仕様については、(出典:ダイキン工業 うるさらX 換気機能ページ)をご確認ください。
ダイキンエアコンの給気換気を使いこなすまとめ

ダイキンエアコンの給気換気について、仕組みから設定方法・活用法まで解説してきました。最後にポイントを整理します。
給気換気は、室外機の換気ユニットから外気を取り込み、熱交換器で温度調整した後に室内へ供給する機能です。冷暖房と同時に換気できるため、窓を開けずに室内空気を新鮮な状態に保てます。排気換気とは空気の流れが逆で、こもった室内空気を外に排出したい場面には排気換気が適しています。
設定はリモコンのメニューから行い、初期設定はオフのため購入後に自分で設定する必要があります。換気モードは「24時間換気」と「エアコン連動換気」から選べ、日常的に使いたい場合は24時間換気モードがおすすめです。換気量は「自動」に設定しておくと、エアコンの運転状況に合わせて自動調整されるため使いやすいです。
電気代への影響は月間数百円程度と比較的小さく、健康面や快適性への効果を考えると十分なコストパフォーマンスがあると思います。デメリットとしては換気音・設置条件・機種の限定・コストが挙げられますが、使い方次第でその影響は軽減できます。
この記事は私の知見・経験則と一般的な情報をもとに作成しました。ダイキンのエアコンは機種によって操作方法や仕様が異なります。正確な情報はお使いの機種の取扱説明書、またはダイキン公式サイトにてご確認ください。最終的な判断は専門家にご相談ください。